TOC
0 学習目標
0.1 会議で作業の進捗を報告する
0.2 スケジュール遅延の相談する
1 会議で作業の進捗を報告する
1.1 モデル会話
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田中:
- それでは、チームミーティングを始めます。各自の進捗状況を教えてください。ワンさんからお願いします。
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ワン:
- はい。
- 完了したのは、出荷指示と出荷完了の詳細設計書です。
- 現在は、出力サンプルをお客様に確認していただいている一方で、ピッキングリストに着手し始めたところです。
- 今後は、ピッキングリストが完成次第、出荷完了に取り掛かります。
- 一点問題があるのですが、設計書を書くのに時間がかかってしまって、スケジュールからは少し遅れ気味になっています。
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田中:
- 少しって言うのは、どれくらいですか。
-
ワン:
- 一日半くらいです。
-
田中:
- 遅れはどうやって挽回しますか。
-
ワン:
- ピッキングリストは得意分野なので、ピッチを上げれば遅れを挽回できると思います。
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田中:
- 分かりました。もし、今後、他の案件も含めて遅れが出そうだったら、遅れる前に知らせてください。場合によってはプロジェクトを立て直すための軌道修正をします。
- 今回は、当初のスケジュール通り進められるよう、改めて作業進行を見直して今後の予定を教えてください。
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ワン:
- 承知しました。ご報告が遅れて、申し訳ありませんでした。
1.2 基本フレーズ
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1.進捗を報告する:進捗は要点を押さえて手際よく報告する。次のように時間の順番で話すと効果的。
- 「完了したのは~です」 → すでに完了したタスクを報告する。
- 「現在は~です」 → 現在進行中のタスクを報告する。
- 「今後は~に取り掛かります」 → これから取り掛かるタスクを報告する
- 「〇点問題があるのですが~」 → 重要な問題など早急に対応が必要な場合はすぐに報告する。遅れやトラブルなどネガティブな情報ほど重要。
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2.概略を述べる:話が長くなりそうな時は、以下のような表現を冒頭に使って、先に概略を述べると、聞き手にも分かりやすくなる。
- 「結論から先に申しますと~」
- 「かいつまんで申し上げますと~」
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3.報告のタイミング
- 指示された仕事が終わった時
- 長期の仕事の進行状況の中間報告
- 仕事の進め方に変更が必要な時
- 新しい情報を入手した時
- 仕事に対する新しい改善方法を見つけた時
- ミスをした時、問題が発生した時
2 NGな報告
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1.「まだ終わっていません。」 → 理由と対策も報告します。
- 「〇が原因で作業が遅れているため、まだ終わっていません。現在、次工程の担当者である山田さんがヘルプに入っていますので、予定通りできるはずです。」
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2.「あの件は、終わりました。」 → 結果に加えて、スケジュール、具体的な手順、前回の反省などで学んだことがあれば補足する。
- 「前回指摘された部分は、スケジュール通り進めることができました。〇が原因だったので、〇という方法で〇しました。」
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3.何も報告しない
- 上司に指示された業務の進捗を報告していない → 上司が不安に陥る、管理コストがかかる。
- クレームが発生したのに、報告をしていない → 上司の責任が増え、教育不足だとレッテルを貼られる、被害を最小限に抑えられない。
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4.「最初からスケジュールに無理があり、テストが遅れました。」 → 後になって不満や遅れを言わない。
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5.「6ヶ月の納期を1ヶ月なんて、無理なものは無理です。」 → 最初から要求を断るのではなく、上司も交え、問題解決の方法を考えてみる。
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6.「仕様固めは1ヶ月なのに、ズルズルと半年も引きずった営業が悪い。」 → 他の部のせいにしない。
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7.「コロコロと仕様を追加されては、間に合うものも間に合いません。」 → お客様のせいにせず、相談してよりいい方法を模索しよう。
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8.相談をしない
- 1.分からないことがあったのに相談せず勝手に業務を進めた → 業務やり直しの可能性
- 2.誰にも相談せず、複数人が関わるプロジェクトを一人で進めた → クオリティの低下
- 3.目標達成が難しそうだったが、何とかなると思い、相談せずに進めて、目標が未達成だった → チームや上司の責任問題へ発展
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ワンポイントアドバイス
- 相談した後、その問題が解決した時、相談に乗ってくれた人やアドバイスをしてくれた人に対して、「その問題が解決した」という報告と一緒にお礼を伝えよう。
- 「先日、ご相談させていただいた〇〇の件は、おかげさまで無事に乗り越えられました。田中さんのアドバイスのおかげです。本当にありがとうございました。」 → コミュニケーションがよりスムーズになり、次に問題が起きたときにも相談しやすくなる。
3 スケジュール遅延の相談をする
3.1 モデル会話
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ワン:
- 田中さん、ちょっとよろしいでしょうか。
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田中:
- どうしましたか。
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ワン:
- 現状をお伝えしますと、先日の出力サンプルの修正依頼に対応しているのですが、思ったより時間がかかりそうなんです。
- このままだと、残業をしても予定より二日遅れそうなので、どなたかにヘルプをお願いできないでしょうか。
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田中:
- ヘルプね…
-
ワン:
- 問題解決のために、ピッチを上げて取り込んでみたのですが、かなりきついです。
- 解決できなかった理由は、予想以上に帳票の項目追加が多く、データの取り方とレイアウトの変更が大きくなり、人手が必要になったためです。
- 最初からスケジュールにもっと余裕を持たせればよかったと反省しています。
-
田中:
- 納期はどうしても動かせないから、ヘルプの件、次工程の担当者、斎藤さんに私から打診してみますよ。何の作業が切り出しやすいかな。
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ワン:
- 出荷完了でしたらシンプルな処理ですので、お願いしやすいです。
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田中:
- 分かりました。早速聞いてみますよ。
-
ワン:
- お手数をおかけいたします。ありがとうございます。
-
田中:
- 納期の短期化が進んでいるから、今後もこのようなケースはあるかもしれないね。今回のように早めに相談してくれると対策が立てられるから助かるよ。
3.2 基本フレーズ:相談のための情報整理
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相談相手がいいアドバイスを考えやすいように、自分の持っている情報を正確に、要領よく伝えます。
- 1.「現状をお伝えしますと~」 → 相談したい事柄の現状をシンプルに分かりやすく伝える。
- 2.「~をお願いできないでしょうか。」 → 依頼したいことを伝える。
- 3.「問題解決のために~したのですが…」 → 相談する前にすでにやったことを伝える表現。
- 4.「解決できなかった理由は、」 → 目指している状態にならなかった理由を報告する。
4 ホウレンソウは上司活用の手法!?
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ホウレンソウとは何か?
- 1.報告:おもに上司からの指示や命令に対して、部下が業務の経過や結果を知らせること。
- 2.連絡:職場の上下関係にかかわらず、業務・作業の情報を関係者に知らせること。個人の意見や憶測は含まない方が好ましい。
- 3.相談:自分だけで判断するのが困難な時、上司や先輩や同僚などに参考意見を聞くこと。職場の上下関係はあまり関係しない。
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報告のポイント:相手(通常は上司)を不安にさせないこと。
- 例:開発スケジュールが遅れそうになった場合の、
- 開発担当者(部下)の考え:
- 「ちょっとくらい遅れてもクライアントは文句言わないだろう…」
- 「頑張れば遅れを取り戻せるだろう…」
- マネージャー(上司)の考え:
- 「一日でも遅れるとクライアントから損害賠償金を請求されてしまう」
- 「1つの作業が遅れれば、別のチームにも影響がでて、遅れが広がる」
- 上司や部下とでは、「リスクに対する感度」が違う。この感度の違いを理解した上で報告を行うとトラブルを避けられる。
- 開発担当者(部下)の考え:
- 例:開発スケジュールが遅れそうになった場合の、
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連絡のポイント:事実を客観的に伝えること。(主観や個人的意見は必要ない)
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相談のポイント:自分一人で取り組むよりも、より良い答え・方法・アドバイスを得ること。
- そのために、相談する相手に、「実現/解決したいこと」「これまでの経緯」「現在の状況」「自分としての考えたアイデア」を過不足なく伝える。
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ホウレンソウの大切さが部下に理解されにくい理由:(「リスクに対する感度」や「視野の広さ」が違うし、「結果重視の考え方」や「責任範囲の考え方」も違うから。)
- 部下の考え:なぜ「報連相」を要求されるのか?大事なのは結果だ。結果が全て。プロセスの「報連相」は時間の無駄。任された仕事の進め方を決める権限は自分にあるハズ。
- 上司の考え:進め方についても管理が必要だ。プロセスの改善で、自分の経験や知識が役に立つハズ。より良い進め方をお互いにわかっていれば、今後のためにもなる。チームの責任は上司にある。
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部下はホウレンソウをどう捉えるべきか?
- ✖ イヤイヤやる「義務」
- 〇 自分よりも経験や知識が豊富な人のノウハウやアイディアを活用する手段
5 このUnitのまとめ
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「一点問題があるのですが、…」
-
「結論から先に申しますと~」
-
「現状をお伝えしますと、…」
-
「~をお願いできないでしょうか。」
「真诚赞赏,手留余香」
真诚赞赏,手留余香
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